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大阪府吹田市 子育てママ応援・子育て支援・子育て支えあい
2018-02-22

<第17回>ふれあうことが大事 ~岡本助産師のお話③~

ママGoGoカフェにようこそ。臨時店番のウサコです。来店下さった「ははこ助産院」(豊中市)の岡本千加助産師の育児相談、最終章です。子供と自分を元気にする「とっておきの秘訣」を教えてくださいました

cafe

 

(乳幼児期は愛着形成が重要と聞きますが、一体どうしたらいいのでしょう)

とにかくふれあうこと、抱っこすることが大事です。スキンシップによって「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。このホルモンは「愛情ホルモン」「絆ホルモン」「信頼ホルモン」と言われ、親子の愛情を深め、絆を強くします。そして、体、心と脳を健やかにしてくれるのです。また受精卵が細胞分裂するときに肌と脳は同じ外胚葉という部分からできているんです。つまり肌と脳は同じところからできているのですね。

肌から受ける刺激が心地よいものであると、脳の発達にもよい影響を及ぼします。だからスキンシップがとても大切なんですね。親子の「肌と肌とのおしゃべり」を楽しんでほしいと思います。大人でも背中をなでられると落ち着きますよね。赤ちゃんをぎゅっと抱っこするだけでいいんです。

男の子の方がオキシトシンを出しにくく、女の子よりスキンシップを求めるとも言われます。私は女の子と男の子両方を育てたのですが、男の子の方がよりべったりと甘えてくるように思います。

 

(そうなんですね。知りませんでした!)

昔の人は「つがつくまでは膝の上」とよく言ったものですが、つまり「つ」で数える最後の年、9つ、9歳までは十分抱っこしてあげなさいということですね。そうすることで10歳(とう)の二次性徴を迎えたときに上手くお膝から降りれますよ、自立できますよ、ということです。もちろん9つまでじゃなくて、いくつになっても抱っこやスキンシップは大切です。

 

(抱き癖がつくとか親の世代は言いますが) 

抱き癖がつくぐらい抱っこしてほしいって思いますね。抱っこしてほしいという欲求をできるだけ満たしてあげることが大切です。おっぱいは自然と肌を合わせるので愛着形成にとてもいいものですが、もし事情があって母乳育児が難しくても、たくさん抱っこしてほしいですね。

 

(仕事や自分の元気のためとはいえ、子供を預けることに罪悪感があります。長時間抱っこした方がいいですか)

愛着形成には子どもと一緒にいる長さではなくて、密度が大事と専門家も言っています。少しの時間でもいいから真剣に向き合う。「この時間はあなたとだけと向き合いますよ」そういう時間をつくることが大切です。

 

(テレビもあまり見てはいけないと思うと辛いです)

正論ではあまり見せない方がいいと言われますね。でも、テレビもママと赤ちゃん一緒に見て、犬が出たら「これがわんわんだよ」などと言ってテレビ、赤ちゃん、ママの3つの関係をつくればいいと思います。授乳中のスマホも見てはいけないと言われるけれど、正論ばかりではしんどくなりますよね。授乳は一日十何回。その間ひたすら赤ちゃんと向き合えといっても難しいですよね。たまには、「ながら授乳」もいいと思いますよ。

 

(そう言っていただけると少しリラックスします。うちは夜中まで起きてしまうのが悩みです)

パパが帰宅してからお風呂に入れてもらいたいとか、パパと遊ぶ時間を作りたいとか、各家庭の優先したい生活リズムがあると思いますが、離乳食が3回食になる9カ月頃には、3回食べられるようにするために、早めに朝起きて一回目を食べられるようにしたいですね。そして午前中に外に出て遊ぶ。昼寝は午後3時までに切り上げる。そうすると自然と早寝早起きのリズムがつくられます。

 

(そんな風に優しく言っていただけると、やってみようって思います)

お母さんたちは、みんな正論は知っているんです。「夜は早く寝かせた方がいい」「授乳中はスマホを見ない方がいい」とか。正しいことは知っているけれど、その上で質問するということは、「たまにはしょうがないこともありますよ」と言ってほしいのではないでしょうか。

 

(なるほど。そうかもしれません)

正論ばかり指導しても、余計に母親を苦しめ、追い詰めることになっていくような気がします。赤ちゃんの命に関わるような重大な影響を与えること以外は、できるだけ母親の気持ちに寄り添って、その親子に一番合った方法を一緒に考えていきたいですね。

お母さんを支援する人たちは「指導」とか「教えてあげる」という上からの立場ではなく、できるだけ近い立場で共に考えていくという気持ちでいて欲しいと思います。それは私も自分の子育てを経験し、医学書で学んだことはほとんど役に立たず、育児がこんなにも大変だったのかと知り、反省して学んだことですが。

(ありがとうございます。 最後に、このママGoGoカフェにお越しくださったお母さまたちに、一言お願いします)

 

「よくやっているね、十分頑張ってる」

それだけです。もっといいお母さんになろうと頑張りすぎなくていい。今やっていることだけで、もう十分なんだと知ってほしいです。

岡本さん(助産師)お写真

(岡本先生、ありがとうございました。抱っこをしつつ、自分を笑顔にすることもやっていきたいと思います)


【~最後に。臨時店番、ウサコの自己紹介。ママボノ参加の動機です~】

 カフェにお越しくださった方、ありがとうございました。ウサコは吹田市に住む35歳女性で、7カ月児の母です。編集の仕事をしており、現在育児休業中です。社会人のボランティア「プロボノ」やお母さんたちのボランティア「ママボノ」に関心を持ち、ネット検索で知ったママGoGoさんに連絡して、今回のご縁をいただきました。

ママボノに関心を持ったきっかけは、千葉県流山市に移住した友人です。(2018年2月現在、彼女が掲載されているHPです(千葉県流山市 公式HPリンク)。彼女は産後大変そうでしたが、育休中に趣味のワインを講師として教える活動も始め、とても生き生きし始めました。流山市では市が支援して、お母さんたちに母親以外の役割を持てるよう創業セミナーなどを行い、移住者が増えているそうです。彼女のほかに心理学のNLPを活用して講師を始めたお母さんなどもおり、私も自分が学んできたNLPを講師としてお伝えできないかとママGoGoさんに連絡したのが始まりです。

流山市に住む彼女たちの活動はママボノの延長であり、その分野のプロではないけれど、自分たちがもともと持っていた好きなこと、得意なことを人に提供することで母親、職場以外の居場所を得てリラックスしていました。

お母さんたちの中には、もしかしたら「自分には人に教えるものなんてない」と思われる方もいるかもしれません。でも、当たり前のように日々やっていることの中に、他の人から見たら「それは教えてほしい」というものがたくさんあるように思います。料理、裁縫、メイク手法、子供との遊び方などなど・・・。完璧でなくても良いのです。人は与えられる側にいるより、与える側になった時に元気になる。好きなことをやることが大切。育児はお母さんたち自身の「育自」の始まり。そんな風に感じています。

これからは一人の人が複数の居場所、肩書きを持つ成熟社会に入ります。どうぞ、多くのお母さんたちがママGoGoなどとの出会いを通して、さらに市も支援して、より住みやすい街になることを願っています。

最後になりましたが、ママGoGoのみなさま、このたびは貴重な機会を下さり、心より感謝申し上げます。岡本助産師のお話、個人的にも大変勉強になりました。ありがとうございました。

 


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